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2020年4月22日正式オープン!

JR東日本E351系電車 目次

車両の説明

E351系電車は、JR東日本国鉄から継承した183系・189系の老朽化に伴う置き換えと、高速化を目的として中央線系統向けに開発された、直流特急型電車である。形式名に「E」を冠しているのはこの形式が初めてで、これ以降に登場したJR東日本の車両にも原則として付けられることになっている。高速化のために制御式自然振り子装置を装備したことが特筆され、車体は普通鋼製である。基本編成が8両、付属編成が4両で、登場当初は東京方が基本編成だったが、後に基本編成と付属編成の連結順が入れ替えられた。

1993年(平成5年)に、量産先行車が基本・付属各2編成落成し、まずは特急「あずさ」に先行的に投入された。翌1994年(平成6年)に基本編成と付属編成の連結順を逆転し、同年12月3日から「スーパーあずさ」の運行が開始された。1995年(平成7年)から1996年(平成8年)にかけて量産車が基本・付属各3編成落成したが、これ以降E351系が増備されることはなく、中央線系統で運用される183系・189系の置き換えは、2001年(平成13年)以降E257系で実施されることになった。

1997年(平成9年)10月12日に大月駅構内で発生した列車衝突事故では、長モトS3編成・S23編成が被災した。事故後警察に押収されたため大月駅構内でしばらく保管された後、1998年(平成10年)2月に損傷の大きかった5号車から9号車が解体されたが、書類上は廃車扱いとはせず、車体を新造の上で可能な限り部品を再利用する形で修理(事故復旧)が実施された。事故車両が運用できなくなったことから、183系・189系スーパーあずさ2往復を「あずさ」として代走していたが、長モトS3編成の復旧に伴い、1998年(平成10年)7月16日限りで代走は終了した。

2015年(平成27年)に、中央線系統の後継車両となるE353系電車が登場、2017年(平成29年)から営業運転に投入されると、E351系は翌2018年(平成30年)までに全て置き換えられた。その後は老朽化を理由に全車両が廃車・解体となっており、保存された車両は1両もない。

編成記事一覧

0番台
クハE351形 編成 新製年/製造所 備考
クハE351-1 →クハE351-1001
クハE351-2 →クハE351-1002
クハE351-3 長モトS23編成 1995/日本車両 2018年除籍
クハE351-4 長モトS24編成 1996/日立製作所 2018年除籍
クハE351-5 長モトS25編成 1996/日本車両 2017年除籍
100番台
クハE351形 編成 新製年/製造所 備考
クハE351-101 →クハE351-1101
クハE351-102 →クハE351-1102
クハE351-103 長モトS3編成 1995/日本車両 2018年除籍
クハE351-104 長モトS4編成 1996/日立製作所 2018年除籍
クハE351-105 長モトS5編成 1996/日本車両 2017年除籍
200番台
クハE351形 編成 新製年/製造所 備考
クハE351-201 →クハE351-1201
クハE351-202 →クハE351-1202
300番台
クハE351形 編成 新製年/製造所 備考
クハE351-301 →クハE351-1301
クハE351-302 →クハE351-1302
1000番台
クハE351形 編成 新製年/製造所 備考
クハE351-1001 偶数向き
クハE351-1002 偶数向き
1100番台
クハE351形 編成 新製年/製造所 備考
クハE351-1101 長モトS21編成 1996/日立製作所 2018年除籍
クハE351-1102 長モトS22編成 1996/日本車両 2017年除籍
1200番台
クハE351形 編成 新製年/製造所 備考
クハE351-1201 偶数向き
クハE351-1202 偶数向き
1300番台
クハE351形 編成 新製年/製造所 備考
クハE351-1301 長モトS1編成 1996/日立製作所 2018年除籍
クハE351-1302 長モトS2編成 1996/日本車両 2017年除籍

編集履歴(記事ID:0566)

  • 2020年3月27日:資料室掲載記事リニューアル作業実施